毎年2000〜2500人の15歳未満の子供が新たに小児がんと診断されている。愛媛県松山市で開かれた小児がんの啓発イベントで公演した松山赤十字病院小児科医・中村亮太は、幼いころに経験した小児がんの闘病生活を語った。中村は小学6年生の時に高熱や立ち眩みに襲われ、検査の結果急性白血病と分かった。中村は入院中に感じた辛い思いをメモに残していた。抗がん剤の副作用の影響で脱毛などが続き同級生から用紙をからかわれ不登校になったときもあったという。転機となったのは小児がん当事者同士が語り合うキャンプイベントだった。当事者である自分にしかできない医療を。小児科の医師となって9年、子どもの心に寄り添った声がけを大切にしている。中村は医療者として、そして当事者として子供たちに寄り添っていきたいという。