只見線は福島県会津地方と新潟県魚沼地区を結ぶローカル鉄道だが、2011年7月の3日間の記録的豪雨で3カ所の橋が崩れ通行不可能になり、さらに経営難や地域の人口減少などで、一時は廃線になるのではとの噂もあった。当時、町の観光協会で働いていた酒井さんは、只見線の復興のために情報発信などを行った。只見線は観光だけでなく、地元のライフラインとしても欠かせないと呼びかけ、地域住民が一丸となって署名活動などで粘り強く訴え続け、被災から11年後に念願の復活をした。只見線の沿線は日本有数の豪雪地帯で、雪に包まれる冬の絶景が格別だそうだ。只見線は廃線の危機から覚悟を持って立ち上がった住民の思いとともに走り続ける。