1991年、埼玉県秩父市の秩父市立影森中学校で「旅立ちの日に」が生まれた。先生たちから卒業生に贈るサプライズとして作られたものだったという。当時校長だった小嶋登さんが書いた歌詞に音楽教諭だった高橋浩美さんが曲を付けて誕生した。先生たちから子供たちのこの曲を贈る日、1991年3月14日が新たな卒業ソングが誕生した瞬間だった。小嶋登さんはこの年で定年退職し、41年間の教師生活を卒業するときでもあった。小嶋さんが歌詞に込めたのは未来に踏み出す者へのエールだった。「旅立ちの日に」は合唱曲として編曲され、翌年学校教諭向けの音楽雑誌に掲載されると全国へ広がり卒業ソングの定番となった。