第一管区海上保安本部の選考会には合宿形式に行われ都内各地から若手海上保安官10人が集まった。潜水士に必要な泳力や体力の他に様々な審査が行われる。採用担当の武山さんは自らも海難救助のスペシャリストとして長年第一線で救助活動にあたってきた。全国で1万4000人いる海上保安官のうち、潜水士は121人。また3年以内には一定数が現場を離れるという。3日間の合宿がスタートし、武山さんは選考会を合宿形式にすることで30分間の面接だけではわからない応募者のありのままの姿をみたいと考えた。一日目は船の中を想定した審査。チームでけが人を安全な場所に移動させるが評価の対象は、技術やスピードではなくチームの一員として広い視野で冷静に行動できるかどうかを見極めたいという。出発前の時間も評価の対象で、車に積もった雪を払う応募者の目に武山さんの目が光り、皆がやるよりも早く気づくなど、そういうところに重要だと感じているという。水温7度の海で初めて装具をつけて泳ぐ審査では体力ではなくつらい状況でも機材を丁寧に扱っているかなど、取り組む姿勢を重視している。選考会から二ヶ月が経過し今回は4人が選ばれた。武山さんはこの選考会を兼ねた合宿に手応えを感じ、合格し潜水士になってからのスタートなので一生懸命働く人材を作りたいと述べた。