今回の都議選で都民ファーストの会は32議席を獲得し、第1党に返り咲いた。選挙から一夜明け、小池都知事は「国際情勢が大変厳しい中で一人一人都民の生活をどう守っていくのか。具体論などに触れて都民の共感を得ることができたというのが都民ファーストの会の候補者の成果ではなかったかなと」と述べた。一方、公明党は自民党と共に議席を減らした。8回連続での都議選全員当選が途絶え、3人が落選し19議席となった。特に党本部や支持母体の創価学会本部がある新宿区で当選を果たせなかった。公明党・斉藤鉄夫代表は「党として政策を訴えてご理解いただく、それに対して支持を得ていく、その運動量が足らなかった」と述べた。公明党が議席を減らすことになった理由について、共同通信社特別編集委員・久江雅彦氏は「東京都において都議選でこれまでになく熱量が低かった。創価学会員の高齢化とも相まって旧来ほどの勢いがない」と指摘した。自民、公明の危機感も高まっている。自民党幹部は「予想通り厳しかった。ふつう負けないところで負けた。不記載の問題が効いているということだろう」、公明党関係者は「これまでの戦い方を続けているだけでいいのかという話だ。参院選に向けて事態が好転する要素はひとつもない」と話した。きのうの会見で石破総理は参院選での目標を問われると、非改選を合わせ与党で過半数を目指すとした。