コメ卸売業者の1日に密着。深夜2時過ぎ、あたりが静まり返った渋谷区の一角。人々が眠っている時間から明かりがともる精米店がある。飲食店などにコメをおろしている小池精米店。時刻は午前2時半、毎日この時間から小池さんは仕事を始めている。農家やJAから玄米の状態で仕入れたコメを店内の機械で精米している。精米機は1台のみ。従業員が出社する前から精米を始めないと作業が追い付かないという。全国のブランド米を取り扱っている。午前3時、飲食店への配送のスケジュールを確認しながら新たな仕入れの計画を立てる。確保できる在庫は日に日に少なくなっているという。午前7時半過ぎには出社した従業員が精米したコメを運び出す。30キロ入りの袋で1日に合わせて1トンほどを飲食店に配達している。都内の寿司店や焼肉店などおよそ200の飲食店にコメをおろしている。午前8時過ぎ、配達の車が出発する。その3時間後の午前11時、玄米の入った袋が積まれたトラックが到着した。埼玉の業者に預かってもらっているコメの一部が来たという。新米の時期に農家と年間契約を結んでいて、保管しきれない玄米は埼玉県の倉庫に置いているという。コメは必要な時に卸売業者の小池精米店へ運搬され、店で精米した後飲食店へ届けられる仕組み。コメの価格は再び上昇している。最新の調査では全国のスーパーでのコメの平均価格は5キロ当たり税込みで4268円。前の週は値下がりしたものの、最高値を更新した。農水省はさきほど、コメの相対取引価格を発表した。60キロあたり2万7102円。最高値を更新している。埼玉県のスーパーではきょう茨城県産コシヒカリやあきたこまちが5キロで税込み5174円まで値上がりしている。特売品として税込み4526円で売られているのは国産ブレンド米。安くなるとしたらブレンド米とのこと。価格高騰が止まらない要因について、専門家は「備蓄米の価格そのものが高いので平均価格を下げる効果が薄い」などと話している。
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