政治部の田尻さんによる解説。このタイミングでの党役員人事・内閣改造の狙いについて、自民党議員の1人は『自民党総裁選挙』を意識したものだと話しているという。茂木幹事長・河野大臣・高市大臣を留任させるのは取り込んで動きを封じるためではないかとみる議員もいる。また女性を起用することで政権浮揚を図る狙いもあると考えられる。経済対策の実行に向けて新体制発足直後からスタートダッシュをきりたいと考えているとみられる。安定した党運営を意識した人事で、第4派閥の岸田派は総裁選挙で再選するためには他の派閥の支持が欠かせない。第2派閥トップの麻生副総裁、第3派閥トップの茂木幹事長を留任させ、最大派閥・安倍派の萩生田政務調査会長も留任。森山派会長で菅前総理大臣や二階元幹事長とも近い森山選挙対策委員長は総務会長に起用。骨格を維持しながら党内関係のバランスもとって、政権運営を安定的にすすめて総裁選挙で再選を目指す戦略だと思われる。小渕優子さんの起用は女性活躍の推進、そして刷新感を出す狙いがある。今回の会見の注目点は小渕さんの政治資金を巡る問題についての発言で、野党側から説明責任を求める声が出ている。来年の総裁選挙への対応にも注目で、茂木幹事長が次の総裁選挙にどう臨む考えなのか、発言に関心が集まっている。経済対策などの優先課題や臨時国会の対応も注目のポイントのひとつ。