神奈川県・小田原市にも境界線を超え、人間の生活を脅かす鹿やイノシシが急増している。一方で駆除を担うハンターは慢性的に不足。そこで始まったユニークな取り組みを取材した。その名も“ハンターバンク”で狩猟に関心がある人を募り、指定された有害鳥獣の駆除に力を借りるというものである。ハンターバンクを運営するのは新宿と小田原を結ぶ小田急電鉄である。沿線には田畑や山間部があり、野生動物との接触事故で電車が止まるなどの経済的な損失が出ている。ハンターが不足する中、獣害対策をどう実現するのかハンターバンクプロジェクトの有田一貴さんは狩猟体験をビジネスにすることで持続可能な仕組みを作ろうと考えていた。ハンターバンクでは参加者が小田急に付き1万5000円の会費を支払い、小田急は罠や監視カメラなど狩猟道具を貸し出し行政手続きのサポートなどを行う。そして参加者は3か月に渡って捕獲や解体を体験するという。ハンターにお金を払って駆除するのではなく、狩猟の参加者からお金をもらい駆除を手伝ってもらおうという逆転の発想である。現場には狩猟免許を持つ現地パートナーが同行。有田さんが発案し、3年前に始まったハンターバンクはこれまでに約700人が参加している。参加者は当初の予想以上に増え続けており現状はまだ赤字だが、来年での黒字化を見据えているという。この日罠にかかったとの連絡があり、駆除の現場に立ち会うことができた。駆除が終わり肉は参加者が持ち帰るとのことだった。
9月、埼玉・秩父郡横瀬町に小田急電鉄・有田さんの姿があった。埼玉県で初めてハンターバンクを開催し、有田さんは小田急の沿線以外にも事業を広げようとしている。定員いっぱいの21人が集まり、駅から近い現場へ。参加者の多くは埼玉と東京の在住者であり、開催場所へのアクセスはビジネスとしての大切な要素である。有田さんは今年に入り、ハンターバンクの開催場所を東京・千葉など7カ所にまで広げていた。
9月、埼玉・秩父郡横瀬町に小田急電鉄・有田さんの姿があった。埼玉県で初めてハンターバンクを開催し、有田さんは小田急の沿線以外にも事業を広げようとしている。定員いっぱいの21人が集まり、駅から近い現場へ。参加者の多くは埼玉と東京の在住者であり、開催場所へのアクセスはビジネスとしての大切な要素である。有田さんは今年に入り、ハンターバンクの開催場所を東京・千葉など7カ所にまで広げていた。