もうひとつの選挙の大きな争点は、防衛安全保障政策。広島・呉市の海上自衛隊基地付近の製鉄会社の跡地に複合防衛拠点を整備する計画が浮上。広島市北広島町に暮らす今年のノーベル平和賞に選ばれた日本被団協・箕牧智之代表委員を訪ねた。1956年8月6日に結成された日本被団協は、被爆者の全国組織。被爆者への支援を行うとともに核兵器廃絶を旗印に日本を含む各国の政府や国連への要請行動、被爆の実態を紹介する活動などを行ってきた。ノーベル賞委員会は日本被団協について、核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使用されてはならないことを目撃証言を通じて示したと評価。一方で日本は核兵器禁止条約には参加しておらず、米国の核の傘に頼る政策を取り続けている。さらに石破総理大臣は、米国の核兵器を日本で運用する核共有について議論する必要性があり、非核三原則にふれるものではないと話した。箕牧代表委員は今回の選挙について「皆さん、よく考えて投票してくれればいいが」と語った。広島・広島市・平和記念公園を訪れ受賞報告をした箕牧さんは「核兵器廃絶をあきらめない」と述べた。