山口県のポツンと一軒家を訪れ、主の敦さんに話を聞いた。お隣の一夫さんもいた。一夫さんによると、ここにはかつて遠い親戚にあたる3軒が住んでいたという。本家は解体され、分家はログハウスに建て替えられた。唯一当時の面影を残しているのが敦さんが暮らしている古民家で、隣に建つ瓦葺きのかつての納屋だった。ログハウスはゼロから一夫さんが建築した。周りには昔から家はなく、隣とは2キロ離れている。川にはホタルが棲息している。小学校まで2キロ、中学校までは15キロある。敦さんは中学でクラブを始めるとバスがなくなるため3時間かけて徒歩で帰ってきていた。高校はバイク通学だった。家は米農家をしながら炭焼き、椎茸栽培で生計を立てていた。敦さんは高校卒業後は料理人として働いていたが、43歳のときに体調を崩して退職。両親が住む山奥の実家に戻ってきた。2回結婚し、現在は独身。父親は13年前に亡くなり、母親は介護施設に入所している。現在敦さんは空調ダクトの管理・清掃の夜勤をしている。真っ暗な山道を車で通るとよくパンクするという。捜索隊の車もパンクしていた。