岸田総理大臣が、政治資金規正法の改正を目指す今の国会。会期は残すところひとつき余。先週、与党案の概要が取りまとめられたが、内容面での溝をどう埋めていくかに加え、議論をどう進めていくかも焦点となっている。先週、与党案の概要をまとめた自民党、公明党。パーティー券の購入者などを公開する基準額などで溝が埋まっていない。きょう開かれた政府与党連絡会議で、岸田首相は「今後政治改革特別委員会での議論や与野党協議が本格化することになるが、与党間でしっかり協議し、今国会中の法改正の実現に向けて全力を尽くしてほしい」と述べた。一方、公明党内では「与野党で協議しながら改正案を作成すべき」という意見が強まっている。公明党・山口代表は「与党としては法制化に必要な作業を検討していくべき。あわせて国会全体として合意形成を図る努力が必要。与野党で協議する機会を作らなければならない」と述べた。これに対して、立憲民主党・泉代表は「国民が納得するものは出てきていない。自公の考え方も与党の中で一致していない」と述べた。きのう、NHK「日曜討論」で、自民党・鈴木馨祐衆院議員から「再発防止の話と自民党の力を注ぎたい政局的な話、2つがごっちゃになっている。ファクト(事実)に基づいた議論をしっかりやっていくことが極めて大事」との指摘が出たことについて、立憲民主党・泉代表は「不透明な資金の流れを止めようとすると、自民党の力がそがれるということは、自民党が不透明な資金で支えられてきた証明」と述べた。