2050年には東京以外の全ての道府県で人口減少が見込まれるなか、自治体ではいかに住民生活の質を維持していくかが課題となっている。北海道・東神楽町では2020年代に入ってから人口が減り始めた。危機感を強めた町はシンクタンクの協力を得て実験的に中学生らに生成AIを活用して今後の街づくりの総合計画に向けた意見を募った。中学生の意見をAIがサポートして新しいアイデアを発表、提言をまとめた。取り組みを支援したシンクタンクでは政策決定に将来世代の意見を取り入れる方法などについて研究してきた。生成AIを活用することで政策決定のプロセスで若者の意見と取り入れやすくなるという。一方、慶應義塾大学教授・山本龍彦は「生成AIの回答は必ずしもすべて正しいわけではないことを理解し、どこまで意志決定に反映するかガイドラインなどで取り決めるべき」と指摘している。