全国でも有数のブドウの生産地・山梨市に陽気なカリブの音が聞こえている。シャインマスカットを栽培しているのはトリニダードトバコ出身のフランクリンハッチンソン。地域の人からはフランクの愛称で親しまれている。きっかけは28年前に来日をしたときに山梨でぶどうを食べてから。山梨で暮らしながらブドウ栽培を夢見ていたフランクは県内の工場で期間従業員として働きながらチャンスを探っていた。そんな中6年前に出会ったのが従業員を雇いぶどう栽培を手掛ける経営者。栽培への道のりは簡単なものではなかったが、そんなフランクの姿を地域の人は見守ってきた。フランクの畑に対する情熱を見て、近隣農家は協力を惜しまなかった。さらにフランクは大きな体を生かして近隣の畑の整備も買って出るようになった。フランクが来たことで地域ににぎわいが広がっている。畑を始めてから3年目の今年、甘くて大粒のぶどうが実り約1トンを収穫し始めて出荷することができた。地域とのかかわりを深めながらフランクは夢をつかんだ。