あと3日で最終回を迎える連続テレビ小説「虎に翼」。日本初の女性弁護士で後に裁判官となった主人公寅子のことば「はて?」は世の中の理不尽に直面したときに発している。そうした中、寅子のモデルとなった三淵嘉子のゆかりの地ではこの「はて?」に関するある企画が現在行われている。神奈川県小田原市にある初代最高裁判所長官、三淵忠彦の別荘である日本家屋。忠彦の長男、乾太郎はドラマで岡田将生が演じた星航一であり、乾太郎と結婚したのが伊藤沙莉演じる寅子のモデルとなった三淵嘉子だ。2人はこの別荘で過ごす家族の団らんのときを大切にしていた。敷地内にはミカンやレモンなどかんきつ類の木が植えられていることから甘柑荘と呼ばれており、ドラマに合わせて4月から一般公開されている。その屋敷の一角に今「訪れた人たちのはて?」を集める企画が行われている。身近な疑問から社会に対する問題提起などこれまでに100を超える声が寄せられている。忠彦のひ孫で甘柑荘保存会の理事を務める上谷玲子はドラマの初回を見てこの企画を始めたという。週末訪れた人に「はて?」に思うことを聞いてみると、ジェンダーに関することや夫婦別姓に関することなどを話していた。寅子のモデルとなった三淵嘉子も男女平等を願った1人。上谷さんは彼女に思いを寄せながら「はて?」を大事にしていきたいと話していた。甘柑荘の公開は今年度末までの予定となっている。