青森県青森市には日本一のりんごの産地がある。そこにある1本のりんごの木にはフクロウの巣があり、5羽のヒナが育っている。フクロウの巣がある木は樹齢80年で、商品になるようなりんごの実は成らないが、フクロウのため、木を残して手入れを続けている。ヒナたちの親鳥は、日中はリンゴ畑を見渡せる木の上で日が沈むのをじっと待っている。夜になると巣に戻り、ヒナのために一晩に10回以上食べ物を運ぶ。ネズミを退治してくれるフクロウは、農家にとって、とてもありがたい存在。ヒナたちは羽毛が生え揃うと、池の向こう側にいる親鳥の元へと羽ばたいていく。