1人当たり4万円の定額減税が今月から始まる。定額減税では扶養家族も含めて1人当たり所得税が3万円、住民税が1万円減税され、会社員など給与所得者の場合、今月支払われる給与やボーナスから適用される。夫婦と子ども2人の4人家族の場合、共働きか、いわゆる片働きかに関わらず、世帯全体では所得税が12万円、住民税が4万円の合わせて16万円が減税される。定額減税は、岸田総理大臣が税収の増加を国民に還元するとして打ち出した肝煎りの政策で、政府は、今年の春闘による賃上げが給与に反映される時期に合わせて実施することで、手取りの増加を実感してもらい、消費を活性化させたい考え。ただ定額減税については、一定の消費の押し上げ効果はあるものの、制度が複雑で、所得や扶養家族の人数によっては減税が数か月にわたって行われ、効果を感じづらいという指摘も出ている。物価の上昇が続き、このところ消費に足踏みも見られる中、減税を経済の好循環とデフレからの完全脱却につなげられるかが焦点。