ことしの政府の「骨太の方針」の骨子案は、きょうの経済財政諮問会議で示された。岸田首相は「30年ぶりの高水準の賃上げ、前向きな流れを中小企業や地方経済でも実現し、来年以降、物価上昇を上回る賃上げを定着させていく」と述べた。骨子案では、賃上げを定着させるため、労働市場改革や企業の価格転嫁対策に重点的に取り組んでいくとしている。全世代型社会保障の構築や、少子化対策の充実も引き続き推進していく考え。一方、岸田首相は財政健全化を巡り「来年度に“基礎的財政収支”を黒字化する目標の達成は、現状でも視野に入っている」との認識を重ねて示した。その上で「さらに先の経済再生と財政健全化などに向けた改革の在り方や見通しも具体化する必要がある」として、「骨太の方針」を正式にまとめる際には、来年度から2030年度までの6年間の新たな経済財政に関する計画も盛り込む意向を明らかにした。