旧優生保護法は憲法違反で被害者を全面的に救済するとした最高裁判決を受け、岸田総理大臣はきのう、裁判の原告らと総理官邸で直接面会し、謝罪した。岸田総理は「政府の責任は極めて重大なものがあり、政府を代表して謝罪を申し上げます」と謝罪した。岸田総理は、さらに「除斥期間による権利消滅の主張は撤回をし、優生手術の実施が認められる訴訟については和解による解決を速やかに目指してまいります」と述べ、“賠償を求める権利がなくなっている”という「除斥期間」の適用を求める、政府のこれまでの主張は取り下げる考えを表明した。岸田総理からの謝罪を受けた後、原告らは会見を開いた。原告の北三郎さん(仮名)は「(岸田総理から)厚く厚くお詫びを申し上げますということを私は言われたんですけれども、67年の苦しみは忘れることはできませんでした」と述べた。政府は、幅広い人を対象とした補償制度に向け、秋に想定される臨時国会で新法の成立を目指す考え。