東京の隣、埼玉・川口市に迫害を訴えて中東から来たクルド人が増えている。難民として認められず、苦しい状況で暮らす人も少なくない。こうした中、一部のクルド人による迷惑行為が大きな問題となり、厳しいヘイト行動も起きている。最前線を取材。去年7月、ある外国人の集団が市の医療センター前で起こした事件が大きな波紋を広げた。集まっていたのは主にトルコから来たクルド人。川口周辺に約3000人が住んでいるとされる。クルド人同士の死傷事件をきっかけに100人ほどが集まって乱闘騒ぎに。救急搬送の受け入れが5時間以上ストップし、殺人未遂などでクルド人7人が逮捕された。だが事件の前からもクルド人によるトラブルはあった。川口市・奥富精一市議にはごみの捨て方などの苦情が寄せられてきたという。乱暴な運転や生活の騒音の訴えも多く、市は看板などで呼びかけを強化してきた。奥富市議は「事故やトラブルが多い」と語った。埼玉・川口市で生まれ育った女性。クルド人に対する見方が変わったのは20年ほど前、盗難事件に巻き込まれたことがきっかけだったという。自宅の敷地にたばこを捨てられることも多く、川口市内で転居したのだが。女性は「夜10時過ぎぐらいから大声が聞こえ始め、人だかりとクルド人が喧嘩していて、その周りを爆音車がまわったり。怖い」と語った。川口市・奥富精一市議は「地域の不安が恐怖のレベルに達している。一緒くたにクルド人全体が(悪い)とは地域の人も思っていない」と指摘する。