久保光代が千葉・柏市にある川岸工業の千葉第一工場を訪れた。案内してくれたのは代表取締役会長の金本秀雄さん。川岸工業の年商は260億円。従業員数は357人。国内6か所に工場があり、コンクリート事業も行っている。強みは超高層を得意としている数少ない鉄工所。柱を製造する工場は、建物の高さや規模などによって5段階のグレードに分けられている。高さ制限のない3つのグレードのうち、超高層ビル用に鋼材の厚さが60ミリを超える柱を製造できるのはS言ったグレードに認定された工場だけ。千葉第一工場はSグレード工場に認定されている。一般的なビルの建設に使われるのは1枚の鋼材を曲げたり、2枚の鋼材を曲げてつなぎ合わせた柱でコラムと呼ばれている。超高層ビルで使われる柱は4枚の鋼材を箱のように組合わせた4面ボックス柱。厚みのある鋼材をつなぎ合わせるには高度な溶接技術求められる。その1つがサブマージアーク溶接だった。