イタリアで13日から3日間、G7サミットが行われた。ロシアの凍結資産を活用して、ウクライナに約7兆8000億円を拠出することで合意。アメリカのバイデン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は、二国間の安全保障協定に署名した。安全保障協定ではアメリカが今後10年に渡り、ウクライナの防衛力強化や経済回復などを支援することで長期的な戦闘維持する能力を強化することが盛り込まれている。バイデン大統領は米軍をウクライナに派遣して戦うのではないと強調した上で、武器と弾薬を提供しウクライナ軍の訓練を継続していくと説明した。岸田総理もゼレンスキー大統領と会談し、両首脳は、長期的な支援を実現するため、経済支援策を明記した協力文書に署名した。この中で日本政府は、殺傷能力のない装備品提供や地雷除去などの非軍事分野での支援を行う方針。また、文書にはロシアによる新たな侵攻があった場合、24時間以内に政府間協議を行う規定なども盛り込まれた。対面会談は去年5月のG7広島サミット以来約1年ぶりだ。こうした中、15日スイスで平和サミットが開催された。サミットでは、ウクライナが提唱する和平案10項目のうち、実現が難しい領土返還やロシア軍の撤退などの議論は見送られた。各国の合意を優先するため、「原発の安全確保」など3項目に絞らざるをえなかった形となった。