平田鍛刀場を取材。日本刀の素材、玉鋼を作る唯一の女性職人・平田のどかさん。他に玉鋼を作る女性職人がいないのは伝統文化の世界ならではの壁があった。暗黙の了解で「女性が入ってはいけない」迷信があり、「女なのに刀作りに携わるな」と言われたことがあるという。のどかさんは初めてSNSで批判の書き込みを見た時はショックを受けたという。鍛冶を守ってくれる女神・金屋子神には、女性が鍛冶場に入ると嫉妬するという言い伝えがある。そのため鍛冶場は長らく女人禁制と言われ、のどかさんの元には批判の言葉が寄せられていた。しかし、のどかさんはそんな声に対して「私は女性であるという生まれ持った性別外の部分で日本刀の伝統や慣習を破るような行為をした事はありません」とコメント。すると「かっこいい!」「継承していただいて、ありがとうございます」など批判を遥かに上回る2万ちかくの“いいね”と応援の声が寄せられた。今では、のどかさんの工房は海外からも注目され、注文や見学が殺到するように。のどかさんは「今は職人が減少傾向にあるので人がたくさん入ってきて、この業界が盛り上がればいい」と話す。