去年10月に行われた衆議院選挙のいわゆる「1票の格差」をめぐり、弁護士のグループが憲法に違反するなどとして全国の裁判所に選挙の無効を求めている裁判。きょう高松高等裁判所、広島高裁松江支部、名古屋高裁金沢支部で判決が言い渡され、いずれも憲法に違反しないと判断して訴えを退けた。このうち高松高等裁判所の阿多麻子裁判長は、去年の選挙から導入されたアダムズ方式に基づく新たな区割り制度について、「格差の拡大の程度が著しいなどの事情がないかぎり憲法の投票価値の平等に反する状態とはいえない」と指摘した。一連の裁判ではあわせて14件で判決が言い渡されたが、すべて合憲と判断されている。