浜離宮恩賜庭園には大手門があり渡櫓があり、江戸城の根城としての機能ももっている。敷地は75000坪ほどで東京ドームの5.5倍の広さ。徳川将軍家唯一の別邸で徳川将軍家15人の中でもこの庭園をこよなく愛したのは3人の将軍。広大な庭園には大泉水を中心に周囲園路を巡り、回遊式庭園になっている。作ったのは徳川6代将軍の徳川家宣。今から400年前の江戸の寛永期でこの場所は遠浅の海だった。そこを将軍家の別邸として大改造し大手門や橋、池をつくり、御殿をおいた。家宣が庭園を改修した際に植えたと伝わる松の巨木は、低く張り出した太い幹の強さやたくましさがあり三百年の松と言われている。八千坪の大泉水は、海の水を引き込む潮入の池で2箇所に水門を設けている。潮の干満にあわせて2つの水門を開閉し、海水を引き込むことで池の水位を調整している。