番組では、夫に先立たれたあとの老後ひとりの人生を楽しめるようになった埼玉県在住のりこさんを取材。のりこさんは約5年前に夫を亡くした。夫は心筋梗塞で倒れ、2カ月後に息を引き取った。2人の子供は独立し現在のりこさんは一人暮らし。老後ひとりになってから暮らしぶりの変化を感じている。作り置きの冷凍おにぎりは一人だと食べきるまでに1週間程度かかる。定年するまでのりこさんは教師として働いて来た。「今までは仕事のために自分を全力投球し家に帰れば家族のために一生懸命やって来た。どちらも喜びではあったが、自分の時間ではなかった。夫が突然亡くなったので人生はやはり限られているしフッと終わりは来るのだと感じた。自分もいつその時が来るか分からないので、やれることは今やろうと思いシニア大学で学びたいと考えた」と話した。去年4月から、50歳以上を対象にしたシニア向けの大学への通学を始めた。死生学、SDGsについて学んでいる。さらにシニア大学の学生を対象とした「没イチ会」というパートナーと死別した人たちの交流会にも参加、また一人暮らしをする高齢者が集まり、食事をしながら交流する「シニア食堂」を手伝い同年代の参加者との交流を深めている。そのほか、保育園のアルバイト、シルバー人材センターの仕事、登山会への参加など少しでも気になった活動には積極的に参加している。参加するうちに自然と人とのつながりも増えていった。のりこさんが年に数回、趣味として続けているのはふらりと新幹線に乗り、大好きな京都、奈良を巡ることだということ。