マサバの養殖は地球温暖化など環境変化による漁獲量の減少に備えて茨城県が始めた。ICTを活用した養殖技術の実証事業を去年11月から行っている。事業はひたちなか市の那珂湊漁港で行われ、出荷に適した350g以上に成長したため、きょう県の職員や協力する地元の高校生たちが網を使って500匹ほどのマサバを取り上げた。実証事業ではいけすに自動でえさを与える装置や海水温がわかる装置やカメラなどを設置し遠隔で現場を確認できるICTシステムを導入。人手不足にも対応した管理を可能にしている。今後はAIを活用してマサバの成長をさらに促進するえさの与え方など研究することにしている。今回出荷のマサバは県内26の飲食店に無料提供され来月末から2月に県内の小売店にも提供される予定。県は来年度向けに約2万5000匹のマサバの養殖を開始。民間事業者による事業化も支援することにしている。