診療報酬の2年に一度の改定で、ことし6月から、初診料や再診料などが引き上げられることになった。3割負担なら、初診料が27円、再診料が12円の引き上げとなる。初診料などが改定されるのは、18年ぶりのことだ。今回の改定は、看護師や40歳未満の勤務医、事務職員らの賃上げが狙いだという。医師や薬剤師などを除く医療関係職の給与平均は、全産業平均を下回っていて、看護補助者はさらに大きく下回っている。看護師として16年働く女性は、手取りは25万円くらいだが、日勤のみの場合は、18万円ほどだという。女性の病院では、年々スタッフが減り、常に人手不足の状態だという。今回の改定で、国は来年度、2.5%の給料アップを目指すとしている。被保険者1人あたりの保険料は、2009年度は約38万円だったが、2022年度は約50万円となっている。国民医療費は、1986年度には約17兆円だったが、2021年度には約45兆円となっている。医療費のうち5割は、国民が支払う健康保険料で賄われている。湿布薬は、1回の処方における上限がおととし4月に、70枚から63枚に変更された。処方された湿布を余らせてしまうという声もある。専門家は、ドラッグストアで売っているものについては、病院で処方するのではなく、ドラッグストアに移行するべきだなどと話した。