所沢駅前で出会ったたいぞうさんはジム帰り。カバンの中から「YOUは何しに所沢へ?」「家、来てもらってイイですか?」と書いた自作の手看板を取り出した。手品も見せてくれた。旅行会社で働いていたが、トラックにはねられ足を負傷して休職中。リハビリでジムに通っている。住所を聞いて自宅で合流することになった。自宅は築27年の2LDK。かつては新宿でホストとして働いた過去があり、ホストクラブ風の装飾がされた部屋があった。家族写真がたくさん飾ってあった。4人の子どもは成人して独立したが、近くに住んでいるという。妻とは離婚。冷蔵庫には肉がたくさんあった。今度やるバーベキュー大会用だという。スタッフは買い物代6,898円を支払うと申し出た。キッチンには出前クオリティの料理が並んでいた。スタッフから千円札を借りて手品を見せてくれた。お礼にスタッフへ折り曲げた一万円札をプレゼント。開くと「玩具銀行」と書いてあった。たいぞうさんは「ドッキリ大成功」と書いた手看板を取り出して嬉しそうだった。スタッフは先ほどたいぞうさんに見せてもらった「うざっ・・・」の手看板で応じた。手品をするのは子どもたちを喜ばせるためだという。神棚には全国各地にある一の宮神社を回って集めた札があった。あと2~3か所で全て回れる。かつてはJTB飯能店の店長だったことから、仕事関係で集まったものが多く、全て集めようと決意したという。東日本大震災の際に被災地を応援する取り組みが取材された新聞記事を見せてくれた。寝室には松葉杖が置いてあった。3年前にバイクに乗っていた際にトラックに突っ込まれ、骨盤を損傷。人工関節になり、満足に歩けなくなってしまった。車椅子になるかもしれないと言われたという。添乗員は走る必要があるため旅行会社は休職中。手品をしたり、手看板を作って人を喜ばせようとしていたのはお客さんのためだった。宴会などで盛り上げてリピート客になってもらえると全然違うという。リハビリを頑張って早くみんなを楽しませたいと語った。最後にサイコロを使った手品を見せてくれた。所沢駅でたいぞうさんの家について行ったら、辛い経験をしたからこそ、人の笑顔を大事にする男性の話が聞けました。