マネックス証券・広木隆さんのプロの眼。テーマは「インフレ時代の企業の財務戦略」。広木さんは「3月にネットキャッシュ比率というファクターが有効で銘柄選択にきいていたが、インフレになるときかなくなってきた。インフレの時はキャッシュを持っていると価値が目減りする。企業はお金を持ちすぎているので有効活用が求められている。東証が出したPBR改革にもつながる。ROE、ROICの資本の収益性を上げることとキャッシュを減らすこと関連する話」などと述べた。ROE、ROIC、レバレッジのデフレ時代とインフレ時代を紹介。広木さんは「デフレ時代のROEは一応ROEが一番高いグループがパフォーマンスがいいということになっているが統計的にはあんまり差がない。ROICは10年間で一番低いのと一番高いものの差が130%ぐらいリターンの差がある。インフレ時代に入ると逆転。ROICが高いグループが一番パフォーマンスが下にきてむしろ低い方がパフォーマンスがいい。背景は財務レバレッジが効いているのではないか。借金は悪ではないと、レバレッジをきかせている企業のほうがいいと。これがROICがきかなくなった背景にある。ROICは自己資本だけでなくすべての投下資本に対する収益性を図る指標。レバレッジの影響を受けない指標。重要なことはレバレッジというものがインフレで評価されているというのは忘れてはいけない。資本効率の良さを追求していくというのがインフル時代にますます求められることだろうと思う」などと述べた。