欧米は経済制裁でイランの国際社会からの孤立化を目指してきたが、イランは去年、中国が主催する上海協力機構に加盟した他、今年からは中国・ロシア・インドなどで構成されるBRICSにも加盟している。イランとしては、ロシア・中国などに接近することで制裁の影響を回避する狙い。今回の選挙の結果、欧米との関係を重視してきた改革派・穏健派の議員が少なくなり、保守強硬派の議員が増えれば反米路線が一層強まり、ロシアや中国との関係強化が加速する見通し。その結果、懸念されるのが国際情勢への影響。イラン製の兵器は「抵抗の枢軸」に拡散してると指摘され、イランと欧米の対立が外交的な対立を超え軍事的な衝突に繋がる危険性もはらんでいる。その一方で、国民全員が保守強硬派の路線を必ずしも支持している訳では無いという。