全国有数の養殖ブリの産地である大分県佐伯市、年間1万トンが水揚げされ、東京や大阪へ出荷されている。長時間労働になりやるい九州の運送事業者は労働時間をどう減らすのか?豊洲市場へ向かうトラックに乗せてもらった。集荷は多いときで3か所の港をまわり、集荷に5時間かかることもある。荷物を乗せて港へ出発する。この日は会社に戻り、待機していた別のドライバーが大型トラックに荷物を積み替えている。この会社がはじめたのはリレー輸送。大分から東京までは1100キロ以上、全て陸路で運ぶとなると14時間以上かかる。集荷作業を合わせると、到着まで19時間以上かかる。そこで、集荷作業と東京までの輸送を2人で分担することにした。豊洲に向かうのはドライバー歴30年の植村富士雄さん。労働時間は5時間短縮した。フェリー乗り場にやってきた。大分から愛媛まではフェリーで移動し、その間は休息する。これで、7時間20分の短縮となる。植村さんは長年時間を気にせず働いてきたが、今後は単純計算で給与は月10万円以上減ることになる。4時間ごとに休憩をはさみながら走り1日の拘束時間が上限の15時間になる前に、この日は仮眠をとった。翌日の午後、指定された時刻までに豊洲市場に到着した。労働時間を減らし輸送を続けるか、運送会社の土井克也社長も対応の難しさに直面している。現在、思うようにドライバーは集まらない。ドライバーが集まっても輸送コスト上昇分は月30万円以上。
住所: 静岡県掛川市倉真7507-23