昏睡状態に陥ってから約2週間後、エヴリンは奇跡的に目を覚ました。両手両脚が冷たく、ほとんど感覚がない上に真っ黒になっていた。医師からは手脚の切断を言い渡された。敗血症により、手脚の血管に血液が行き渡らず壊死してしまったのだ。エヴリンの体からはレジオネラ菌が検出されていた。レジオネラ菌とは河川や土など自然界に生息する細菌。鼻や口などから侵入。ほとんどは症状が出ないか風邪に似た症状で終わることが多い。ただ、免疫力が下がった状態で感染すると肺炎、さらに重症化すると敗血症となり、命を落とすケースもある。レジオネラ菌の潜伏期間は2~10日程度。