大江健三郎は日本人2人目のノーベル文学賞作家で、2023年に亡くなった。今回見つかった未発表小説は1955年5月に書かれた「暗い部屋からの旅行」と、1957年5月に書かれた「旅への試み」。「暗い部屋からの旅行」は3部構成の短編小説で、恋愛要素が強く打ち出されている作品。東京大学によると去年11月、大江が在学中に住んでいた下宿の関係者から「自宅に大江氏名義の原稿があるので確認してほしい」という問い合わせを受け、本人による作品であると確認したとしている。いずれも東京大学在学中に執筆された同時期の作品の下書きと想定され、「暗い部屋からの旅行」は現存する小説としては最も古い作品だという。2作品は今週金曜日から「大江健三郎文庫」で研究者を対象に公開するほか、「群像」の4月号に掲載される予定。
