昨年度の平均の消費者物価指数が発表された。生鮮食品を除いた指数は、前の年度より2.8%上昇した。生鮮食品を除く食料は、前の年度より7.5%上昇。鶏卵は24.5%値上がりした。宿泊料の上昇率は25.5%で48年ぶりの高い水準。値上がりは働く人の出張にも影響している。東京・港区に本社を置くIT企業は、去年12月まで社員の出張の宿泊費を1泊1万円を上限にしてきた。宮崎県のオフィスに勤める中村駿太さん。本社に出張する際は、徒歩圏内のホテルを使っていたが、去年の夏ごろから、予算内のホテルを見つけるのが難しくなってきた。こうした状況を受け、この企業は、ことしから1泊の上限を1万3000円に引き上げた。東京・新宿のホテルでは、去年の客室の平均単価がコロナ禍前の2019年と比べ約1.2倍の水準となった。需要が大幅に回復しているほか、食材や光熱費などのコスト増が背景にあるとしている。ホテルでは、競争力をさらに高めようと、壁紙などを貼り替えたり、高機能ドライヤーを導入したりするなど、リニューアルに積極的に取り組んでいる。また、ロビーでは待ち時間を短縮するため、自動チェックイン機の数を増やした。