中国軍は南シナ海で初めて空母2隻による共同訓練を行ったと発表した。中国国営新華社通信によると、中国軍の空母「遼寧」と「山東」は9月下旬から先月上旬にかけて行われた訓練の一環として、初めて空母2隻による共同訓練を南シナ海で行った。中国国防省はきのうの会見で「実戦的な訓練を行い、空母による編隊の作戦能力の向上を図った」と強調している。南シナ海で領有権を争うフィリピンやこの地域に関与を強める米国などをけん制する狙いがあると見られる。「遼寧」は今年9月、日本の接続水域に入ったことが初めて確認されたほか、先月中国軍が台湾周辺を取り囲む形で行った軍事演習にも参加するなど活動を活発化させている。また中国軍は3隻目の空母となる「福建」の就役に向け準備を進めていて、海軍力の強化を図っている。