アメリカ・トランプ大統領が大統領令に署名したとホワイトハウスが1日発表したカナダとメキシコからの輸入品に対する25%の関税と中国への10%の追加関税。いずれも課税の開始は2月4日からで、アメリカへの不法移民を阻止し、フェンタニルなどの薬物の流入を食い止めるためだとしている。この措置は国家安全保障や経済の面などで異例かつ重大な脅威がある場合、大統領が緊急事態を宣言すれば、輸入や輸出などに規制をかけることができる法律に基づくもので不法移民や薬物などがもたらす異常事態が緊急事態にあたるとしている。これを受けてカナダ・トルドー首相は記者会見を開きアメリカからの輸入品に対して25%の関税を課す対抗措置に踏み切る意向を明らかにした。トルドー首相は「アメリカに黄金時代をもたらしたいなら、カナダに協力した方がよい」と語った。メキシコ・シェインバウム大統領はSNSに「メキシコ政府が犯罪組織と手を組んでいるというホワイトハウスの中傷とわが国に干渉しようという意図をわれわれは断固拒否する」と投稿。アメリカに対する関税措置を含む対抗策を実施する意向を明らかにした。中国国営・新華社通信は「国際社会とアメリカ国内で広く反対されている」と報じている。