GWにハワイ旅行を検討している30代の女性は「できる限り節約したい」などと話し、パックご飯やカップ麺を持参するという。その理由は「止まらない円安」である。円相場は1ドル＝154円台をつけ、1990年6月以来約34年ぶりの円安ドル高水準を更新している。今年はじめは1ドル140円台だったが、この3ヶ月半で14円円安が進むという異例の事態となっている。こうした中、1週間後にはGWが始まる。JTBの旅行動向調査では海外旅行をする人の数は、去年に比べて約1.7倍に上昇した一方で、平均費用は円安や物価高の影響で上昇し、26万9000円となっている。航空アナリストの鳥海氏はハワイで4泊旅行した場合、去年GW初日のレートで食費が6万8000円だったが、今年は8万5000円で1万7000円アップし、レジャー費や移動費なども増額するため、3項目だけでも約2万9000円増えることになる。鳥海氏は「為替のことを常に頭に入れながら旅行を組まなければならない。現地での過ごし方を考え直す人も出ている」などと話した。尚、ハワイ旅行を検討している30代の女性は「あちこち行くと予算オーバーするので、今回は帰るまでホテルにいる」などと話した。この円安が長引けば生活への影響も懸念されている。みずほリサーチ＆テクノロジーズの試算では、1ドル＝150円台の水準がこのまま続いた場合、今年度の家計負担は10万7824円と前年度と比較して増加するとみられている。