先月、日本を訪れた外国人旅行者は初めて300万人を超え、過去最高を記録。追い風となっているのは円安だ。きょうも、約34年ぶりの1ドル=155円目前の円安水準が続いた。安さだけではなく、外国人が求めているのが、日本らしい体験ができるサービスだ。回転ずし大手のくら寿司は、東京・銀座に、江戸がコンセプトの店舗「グローバル旗艦店・銀座」をオープンする。すしを回すレーンは、くら寿司史上最長だ。目の前ですしを握ってくれるサービスもある。江戸の屋台を再現し、店員がすしや天ぷらを作り、お客さんを江戸時代へといざなう。ビール工場を体験できる施設では、ビール缶の目線で製造ラインのスピード感を味わえるというアトラクションがある。外国人を意識して、英語の字幕もある。歴史的な円安を背景に、東京・銀座で新たな外国人観光客の争奪戦が始まろうとしている。