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「日南町」 のテレビ露出情報

島根大学 総合理工学部の細田智久教授は社会と建築の関係を研究する建築計画学が専門だ。今年、日本建築学会賞を受賞した。受賞者に贈られる銅鏡のレプリカは優れた業績を残した建築家や研究者の証だ。建築にまつわる賞だが、細田さんの研究は建物を“建てる”のではなく“減らす”ことに着目したもの。人口減少が進むなか、山陰地方の自治体が公共施設を再編し、建物を減らしつつ住民の暮らしをどう維持しようとしているのか15年以上にわたる分析からその可能性を示した点が評価された。「人口減少を恐れない」とはどういうことなのか。その道筋を示すという自治体を案内してもらった。細田教授が長年研究対象としてきた鳥取県・日南町は島根と県境を接する中国山地の山あいにある町で、人口は約3500。1950年のピーク時の4分の1以下だ。人口減少と高齢者が進むなか、町が取り組んできたのが中心部への施設集約。中心部に人が集まりやすい動線を作るために町が整備したのが商業施設の「道の駅」。この道の駅周辺1km圏内に行政・教育・医療など機能ごとに4つの区域を設け、施設を集約していった。この効果について細田教授が調査を続けた結果、中心部では0~4歳の子どもの人口は増加傾向となり、子育て世帯の流出を防ぐ効果が出ていることが分かった。一方、施設がなくなった地域の暮らしはどうなっているのか。中心部から離れた山あいで暮らす住民への聞き取り調査も続けてきた。中心部から15kmほど離れた多里地区で暮らす女性は「ないんですよ、飲食店やお店もない。」と話す。この地区では17年前に唯一の小学校が中心部に統合され、店を閉じる商店も目立つようになった。こうした地域で暮らす住民の生活が維持できるよう、町が導入したのが「デマンドバス」。地元のNPOが運営し、事前に電話で予約をすれば自宅から中心部までのう往復を送迎してもらえるサービスだ。利用料は町が一部を補助し、1往復400円で利用できる。雲南市や奥出雲町などでも調査を続け、それぞれの地域がどのような条件で施設を再編したのか、その際にどのような選択が出されたのか研究を続けてきた。こうした細田教授の研究は県内外の自治体から関心を集めている。この日、研究室を訪れたのは松江市の職員。小中学校の統合を見据えたまちづくりについて意見を交わした。細田教授は人口減少を見据えてそれぞれの地域の実情にあった方法で住民と議論を重ねながら公共施設の再編を考えてもらいたいとしている。細田教授によると日南町では施設の集約によって利便性が高まったと肯定的な意見が多く聞かれたという。一方で、小学校が中心部に統合された地域住民からは「子どもの声が聞こえなくなった」などとにぎわいが失われることへの懸念も聞かれたという。町では中心部の施設で子どもからお年寄りまでが参加できるイベントを企画するなどして交流の機会を増やしているという。町としては施設の集約化を進めつつ、その分の財源などを教育や福祉といった住民の暮らしの充実のために振り分けていくとしている。

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