万博のレガシーを解説。1970年の大阪万博のレガシーは太陽の塔。大阪・吹田市の万博記念公園に残され、国の重要文化財に指定される。70年の大阪万博のテーマは、人類の進歩と調和。文化試飲議会は、高度経済成長期の日本を象徴する大阪万博の記念碑となる貴重なレガシーとして重要文化財の指定を答申した。岡本太郎は大阪万博のテーマ展示プロデューサーを務めた。7月6日まで川崎市岡本太郎美術館で企画展が開かれている。かつて岡本は万博テーマに異議を唱えていた。このことが色濃く反映されているのがテーマ館の展示。地下を過去の根源の世界と位置づけ、世界各地の民俗資料約2600点を展示していた。学芸員の喜多春月さんは、岡本太郎は人間が豊かになるにはどうすればいいか、万博を通して考えていたのではないか、過去を土台にして現在と未来があるという岡本太郎なりの人類の進歩と調和を表現していると指摘する。1977年、国立民族学博物館が開館し、収集した民俗資料が博物館のコレクションの柱のひとつになり今も一部が展示されている。一方、大阪・関西万博の大屋根リングは閉幕後に一部を残す方針。