一昨日公示された衆議院選挙は、全国で激戦が繰り広げられている。4人が争う構図となった埼玉5区では現職の大臣が窮地に立たされている。物々しい雰囲気でSPに囲まれるのは、現職の法務大臣を務める自民党の牧原秀樹候補。当選5回の中堅で論客として知られ、今回、石破内閣で初入閣した。そんな牧原氏に立ちはだかる強力なライバルが、当時の民主党政権で官房長官などを歴任した立憲民主党の枝野幸男候補。枝野氏は牧原氏に過去6度の戦いで全勝しているが、前回の衆院選では僅か6000票差まで迫られた。ただ、枝野氏は牧原氏を意識していないと強調する。現職の大臣として初勝利を目指す牧原氏。危機感を募らせる中で判明したのが旧統一教会との接点。旧統一教会の関連イベントに、自身や秘書が合わせて37回出席していたことが衆院選の直前に判明。共産党とれいわ新選組の候補はこの問題を批判する。共産党の新人の山本悠子候補は、政治とカネなどを念頭に自民党政治そのものを変えると訴えた。れいわ新選組の新人で、自然保護活動家の辻村千尋候補も語気を強める。また辻村氏は「簡単な戦いではない」としつつも「ノーを突きつけることを有権者に訴える」と宣言した。激戦の埼玉5区、投開票は今月27日。