今年のノーベル平和賞に核兵器廃絶を訴えて来た日本被団協、「日本原水爆被害者団体協議会」が選ばれた。広島や長崎で被爆した人達の全国組織で核兵器廃絶を願う被爆者の声を唯一の戦争被爆国・日本から世界に発信してきた。受賞の理由についてノルウェーノーベル平和委員会は「核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使われてはならないことを証言によって示してきたことが評価された」としている。2017年に平和賞を受賞した「ICAN」は“広島と長崎の被爆者は核兵器がもたらす破壊的な影響に対する人々の問題意識を高め、核兵器を廃絶するためにたゆまぬ努力を続けてきた”と投稿し祝意を示した。発表会見に集まった記者からは核の威嚇を繰り返すロシアを意識した質問もあった。AP通信は「日本被団協」の受賞について、“中東・ウクライナなど世界各地で起きている破滅的な紛争を背景としている。国際社会で核に対する懸念が高まる中での決定”だったとの見方を示している。