- 出演者
- 栗原望 油井秀樹 酒井美帆
ノーベル平和賞が日本被団協に授与される事が発表された。核兵器のない世界を実現するための努力などが評価されたという。
オープニング映像が流れ、酒井美帆キャスターらが挨拶した。
今日のニュースのラインナップを紹介。
今年のノーベル平和賞に核兵器廃絶を訴えて来た日本被団協、「日本原水爆被害者団体協議会」が選ばれた。広島や長崎で被爆した人達の全国組織で核兵器廃絶を願う被爆者の声を唯一の戦争被爆国・日本から世界に発信してきた。受賞の理由についてノルウェーノーベル平和委員会は「核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使われてはならないことを証言によって示してきたことが評価された」としている。2017年に平和賞を受賞した「ICAN」は“広島と長崎の被爆者は核兵器がもたらす破壊的な影響に対する人々の問題意識を高め、核兵器を廃絶するためにたゆまぬ努力を続けてきた”と投稿し祝意を示した。発表会見に集まった記者からは核の威嚇を繰り返すロシアを意識した質問もあった。AP通信は「日本被団協」の受賞について、“中東・ウクライナなど世界各地で起きている破滅的な紛争を背景としている。国際社会で核に対する懸念が高まる中での決定”だったとの見方を示している。
モスクワから中継。今回の受賞についてロシア大統領府など公式な発表はない。ロシアの腫瘍メディアは日本被団協の受賞を報じてはいるが、ロシアと結びつける論評などはなく事実関係のみを伝えている。ロシアでは先月25日、核抑止力を議題とした政府の安全保障会議が開かれ、プーチン大統領は核兵器使用の可能性を示唆した。政府らは実際に広島などに原爆を投下したアメリカよりもロシアに批判の矛先が向けられるのはおかしいとして苛立ちを隠してこなかった。今回の受賞についてもロシアへのメッセージとの見方を受け入れることはなく、ウクライナの軍事侵攻を巡って核戦力を誇示する姿勢を続けていくと見られる。
ストックホルム国際平和研究所によると核保有国5か国のうち中国は年々その数を増やしている。更にロシアは老朽化した核兵器を解体する一方で核の配備数は増やしている。米国政府高官も“米国も核の増強へと転換させるを得ない可能性がある”として核の軍拡競争へと向かいかねない状況。更に5か国以外でも北朝鮮の金正恩総書記は核兵器の数を大幅に増やす方針で韓国に対し核兵器使用も排除しない考え。ノーベル委員会の委員長は「核は決して使用してはならない」と警鐘を鳴らした。
ウクライナの復興に向けた日本の動き。10日JETRO(日本貿易振興機構)がキーウに事務所を開設した。開所式に出席したウクライナのシュミハリ首相は日本企業への期待を示した。JETROはウクライナの投資庁と投資環境の情報発信などに関する覚書を交わし、日本企業の参入を後押ししたい考え。
ASEAN(東南アジア諸国連合)と日本・米国・中国などの首脳らが地域の安全保障などについて話し合うEAS(東アジアサミット)がラオスで開かれた。会では米国と中国の対立が改めて浮き彫りとなった。EASにはASEAN各国首脳、石破首相、中国・李強首相、米国・ブリンケン国務長官、ロシア・ラブロフ外相ら18か国の代表が参加。南シナ海の問題やロシアによるウクライナ侵攻などについて議論が交わされた。議長国ラオスは成果文書を取りまとめる予定だが様々な問題をめぐり各国の溝が埋まらなかったため首脳声明のとりまとめは見送られこの後ラオスが議長としての声明を発表する見通し。
東アジアサミットを始めとするASEANの一連の首脳会議。米国はバイデン大統領が2年連続で欠席した。去年はハリス副大統領が出席したが今年はブリンケン国務長官だった。米国大統領の2年連続の欠席は東南アジアを舞台に中国と覇権争いを進める米国にとって打撃との見方が出ている。シンガポールのシンクタンク「ISEAS=ユソフイシャク研究所」は“東南アジアの米国への信頼性につながる”と批判。一方“中国は不可欠なパートナーとしての地域を確立”と評価した。米国はオバマ政権の時はアジア重視政策を掲げたオバマ大統領(当時)がほぼ毎年参加し米国の「ASEAN重視」と受け止められた。しかしその後のトランプ前大統領は4年間不参加。アメリカのシンクタンク「CSIS」は中国の習近平国家主席らも東アジアサミットには出席していないと指摘。また、アメリカにとってはASEANという多国間枠組みより2国間ベースの方が国益を追求できるとしている。米国では来月の選挙を経て来年1月に新政権が発足するが対中国を視野に関係強化を求められている東南アジア、どのような関係を築いていくのか。
米国・ラスベガスにある老舗ホテル「トロピカーナ」が爆破解体され67年の歴史に幕。1957年に開業したトロピカーナ、エンターテインメントの中心地として名だたるスターたちに愛されてきた。アスレチックスの新球場が建設される予定だ。
米国・ウィスコンシン州の町では野生の七面鳥が出没し大騒ぎ。そこで住民の女性が考えたのは七面鳥の格好をして追い払うという作戦。ユーモアたっぷりの作戦、大成功となった。
スペインのカタルーニャ州で行われたのはユネスコの無形文化遺産にも登録されている伝統行事「人間の塔」を競うお祭り。今年は42チームが参加し10人分の高さを作ったチームが優勝。
香港で開催された足湯のイベント。10〜15分間約40℃のお湯に足首まで浸かる。4回に分けて実施され参加者は596人。1日に足湯に浸かる人数で世界記録になると国連の持続可能な開発目標SDGsにより認定された。
ヨハネスブルクから中継。今ウミガメに異変が起きている。新たに生まれてくるウミガメの殆どがメスになるという現象が世界各地で報告されていてこのままでは絶滅も危惧されるという。その原因とされるのが「地球温暖化」。気候変動の影響からウミガメを守る取り組みが進められているアフリカの小さな島国を取材。大西洋に浮かぶ島国カボベルデは10の島々からなり人口は約60万人。一年中温暖な地域としてヨーロッパなどから観光客が訪れる。カボベルデは世界的なウミガメの繁殖地で去年産卵にやってきたウミガメはのべ12万匹。ウミガメは砂浜の温度によって生まれてくる子ガメの性別が決まるという生態を持っている。オスとメスの分かれ目となる温度は約29℃、砂の中の温度が29℃より高くなるとメスが増えるといわれている。ウミガメの生態を研究している英国のロンドン大学クィーンメアリー校のクリストフ・エイザイル教授は何度もカボベルデを訪れ特殊なセンサーを設置し砂の中の温度を記録しており、ここで生まれるウミガメの殆どがメスになると危惧している。その上で2100年〜2150年の間にすべてのウミガメが死滅する恐れがあると危機感を抱いている。自然活動家の松田レナさんは3年前にカボベルデに移住しウミガメの保護活動を行っている。松田さんたちは観光客にも活動に参加してもらうことにも力を入れている。
ヨハネスブルクから中継。気候変動を経験しているウミガメ。気候変動に対応し進化する時間が足りないと言われる。人の手が介す保護活動は進化の時間を稼ぐことになる。気候変動は多くの生物に影響を与えている。ウミガメの他にも400種類の生き物が、気温によってオスかメスかの性別が決まってくる。いまできる対策が求められている。
EUが中国製のEVに関税の上乗せを行う見通しとなる中、中国・李強首相は不満を示した。EUは中国製EVに従来の10%の関税に加え最大で35.3%の関税上乗せの見通し。EUのミシェル大統領はASEANの一連の首脳会議の会場で李強首相と会談、中国はEUに対し中国製Eへの関税上乗せを避けるよう求め、不満を示したとみられる。これに対しミシェル大統領は双方の合意は難しいとの認識を示した。
米国南部フロリダ州に上陸したハリケーン「ミルトン」、これまでに10人の死亡が確認され救助活動が続いている。MLB「レイズ」の本拠地のスタジアムでは屋根の一部が吹き飛ばされ骨組みだけが残された状態となっている。電力や上下水道などのインフラも被害を受け300万世帯以上が停電。
米国大統領選挙の激戦州、ペンシルベニア州に入ったオバマ元大統領。トランプ氏を批判しその上でハリス副大統領への支持を呼び掛けた。ハリス氏としては民主党内で今も根強い人気のオバマ氏の支援を受け、支持の底上げにつなげたい考え。
トランプ前大統領は大統領に就任すれば米国・メキシコ・カナダとで結ぶ貿易協定の再交渉を行うよう両国に通知すると表明した。国内の自動車産業を守る姿勢を強調し労働者層の支持拡大を図る狙いとみられる。