ノーベル平和賞受賞の決まった日本被団協だが、代表委員の田中煕巳さんはノルウェーのオスロで分刻みのスケジュールをこなしている。田中さんは「核兵器は人類と共存させてはならない兵器だと若い人たちに伝えて行きたい」と話している。田中さんは13歳の頃長崎で被爆し、家は損壊したがガラス戸が割れなかったことで無事だったといい、状況を話さないといけないと言われた覚えがあるという。2017年には国際NGOのICANが平和賞を受賞したことでオスロに足を運んでいた。日本被団協は結成68年となっていて、当時の山口仙二代表委員は国連軍縮特別総会で核のタブーを世界に伝える活動を行ってきた。「HIBAKUSHA」と海外でも伝わる被爆者だが、2016年には当時の米大統領が広島を訪問している。被爆者の平均年齢は約85歳となる中、92歳の田中さんは妻に先立たれる中夕食を自分で作り、スマホも操作しながら被爆の記憶の継承を目指している。授賞式は今夜9時のことで、20分の演説が世界へ発信される。