日本で鉄道が開業したのはおよそ150年前。その後蒸気機関車は電車へと進化を遂げ新幹線も誕生。日本の経済成長とともに鉄道も発展を遂げてきた。しかし1987年に毎年赤字を出していた国鉄がJRとして分割民営化されることになった。民営化当時、JR九州の鉄道事業は300億円の赤字。乗客数は高速バスや自家用車に押され劣勢に立たされていた。主力となるはずの特急電車は国鉄時代から30年近くよく似たデザインのままで客室や走行性能も改善に迫られていた。そこでJR九州が全国に先駆けて独自開発した車両がハイパーサルーン。全面ガラスで流線型の先進的なデザイン。当時最先端の軽量ステンレスボディ。在来線では最速の130kmを実現するなど一線を画す車両だった。当初の想定を上回る利用客を獲得しJR九州の利用客数も増加した。