2023年10月11日放送 19:57 - 20:42 NHK総合

解体キングダム
密着!鉄道車両工場 特急を解体せよ

出演者
魔裟斗 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

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観光列車鉄道の日
解体ファイル16 JR九州783系ハイパーサルーン
密着!巨大鉄道工場 特急電車を解体せよ

北九州市小倉の小倉総合車両センター。JR九州の引退した車両の解体を行っている。国鉄485系電車は全国各地の路線で活躍した。今回解体するのは783系ハイパーサルーン。高さは4m28cm。長さは一両およそ21m。重量は40.5t。ハイパーサルーンはJR九州が1987年に発足して初めて作られた特別な電車だという。

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解体マメ知識 日本鉄道物語

日本で鉄道が開業したのはおよそ150年前。その後蒸気機関車は電車へと進化を遂げ新幹線も誕生。日本の経済成長とともに鉄道も発展を遂げてきた。しかし1987年に毎年赤字を出していた国鉄がJRとして分割民営化されることになった。民営化当時、JR九州の鉄道事業は300億円の赤字。乗客数は高速バスや自家用車に押され劣勢に立たされていた。主力となるはずの特急電車は国鉄時代から30年近くよく似たデザインのままで客室や走行性能も改善に迫られていた。そこでJR九州が全国に先駆けて独自開発した車両がハイパーサルーン。全面ガラスで流線型の先進的なデザイン。当時最先端の軽量ステンレスボディ。在来線では最速の130kmを実現するなど一線を画す車両だった。当初の想定を上回る利用客を獲得しJR九州の利用客数も増加した。

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密着!巨大鉄道工場 特急電車を解体せよ

現れたのはJR九州が誇る鉄道解体のスペシャリスト集団。日本で初めて新幹線の解体も行った。解体だけでなく世界的にも評価の高いななつ星を始め数々の観光列車も施工している。職人たちにとっても今回の解体は厄介な点が多いという。座席や荷物棚などはリサイクルのため取り外すがネジが目につかない位置につけられている。難関ポイント1 特殊構造の特急電車を解体せよ。まずは窓ガラスの取り外し。吸盤で固定しゴムの隙間に工具を入れて人力で外していく。計16枚の解体が完了した。次は座席。乗客の目につかないところにある隠しネジを難しい体勢で取り外すさなければならない。荷物棚の隠しネジは壁紙の裏。見えないネジを即座に探し当てる鉄道スペシャリストの技。7時間もの格闘の末、見事に車内は空っぽになった。車体の解体は番組の後半で。

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鉄道の安全を守る もうひとつの解体現場

鉄道の安全を支えているのがメンテナンスの技術。長いもので40年近く使用される鉄道車両。JR九州では数年おきに大規模メンテナンスを行う。クレーンで上側の車体を持ち上げて下側の台車と分離させる「車体上げ」という作業が行われた。車体だけで30tある。それぞれ別のメンテナンス工程に送られていく。台車は分離され洗浄される。特に消耗の激しい車輪は傷や凹みを整える。ミリ単位まで妥協しない調整のおかげで安全な走行が保たれている。車体の材質は鋼鉄製、ステンレス製、アルミ製。塗装の内部で腐食が起きていたら見つけだしもとの状態に戻していく。作業員は600人以上。パンタグラフ点検、座席のクッション縫製、エンジン馬力試験など部門ごとにプロフェッショナルがいる。

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密着!巨大鉄道工場 特急電車を解体せよ

ハイパーサルーンを解体するのは全長3m、刃の長さ76cm、重量2.5tの巨大カッター。難関ポイント2 車両を横転させずに巨大カッターで解体せよ。横転しないギリギリの力加減を見極めなければならない。まずは上部に取り付けられた空調装置を取り外す。固定されたビルとは違いカッターを入れるたび車体が大きく動いてしまう。無駄な力をかけずに狙った場所をピンポイントで切断しなければならない。いよいよ車体の切断作業。屋根のど真ん中に一直線に切れ込みを入れていく。次は側面を取り外す。縦に2か所切り込みを入れ窓枠を切断。中央のデッキ付近は骨組みが多いため強度が高く難所。カッターで掴んで前後に揺らし引きちぎる。真の難関はこのあと。スペースの関係上、重機は手前にしかいられないため切断位置と運転席に距離がある。さらに解体を進めるほどに車体は軽く脆くなりより繊細な力加減が求められる。あえて揺れを起こし反動を利用して引きちぎる超絶テクニックを見せた。作業開始から2時間半、屋根と側面が完了。残すはハイパーサルーンの顔ともいえる運転席のみ。運行開始から35年、累計走行距離760万キロは地球190周にも及ぶ。超絶ミッション大成功。翌日、残った床板と台車の解体が行われ完全に姿を消したが電車が乗せた人々の思いは次の時代へと運ばれていく。

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(エンディング)
エンディング

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