進む”海離れ”見えてきた問題。全国の海水浴客はピーク時の1985年には3790万人だったが、おととしは360万人と10分の1以下に減少。海水浴場の数も1985年には1353か所あったが、ことし6月末の時点で970か所と3割ほど減少している。背景には砂浜の浸食などもあるが、ほかにもさまざまな事情から今シーズン開設を断念する海水浴場が相次いでいる。神奈川・三浦海岸海の海水浴客は以前は100万人を超えていたが、去年は約8万人と10分の1以下に減少。海の家の運営費やライフセーバーを雇う人件費も賄えないため今シーズンの海水浴場の開設を断念した。海の家や周辺の旅館では高齢化や人手不足の問題も。海水浴客を増やす方法も分からず悪循環に陥っているという。ほかにも三重・尾鷲市にある三木里海水浴場が今シーズンの開設を断念。バーベキューで使われた炭が防風林に捨てられぼや騒ぎが起きたり、ごみが放置されたりするマナー違反が相次いで発生。市はさらなるトラブルが発生するおそれがあることなどを見送りの理由に挙げている。海に関する意識調査を行う日本財団によると海に行かない理由は「家から遠い」「海に行く発想がそもそもない」が上位に。「海に足を運んでもらうことが海への感心を育み豊な海を守ることにもつながる」ともしている。