政治資金規正法の改正に向けた与野党の修正協議で、自民党は各党の主張を一部取り入れた法案の修正案を示した。党から支給される政策活動費について当初の案では、支給を受けた議員が使いみちを項目ごとに党に報告するとしていた。これに対し野党側は、支給自体の禁止などを求めているが、修正案には盛り込まれず、議員が支出した年月も開示するとした。政党交付金について議員に規正法違反などがあった場合に、一部の交付を停止する制度の創設を検討する。国民民主党などの主張が盛り込まれた。さらに、立憲民主党や日本維新の会が求める個人献金の促進に向けた税制優遇措置を検討するとしている。そして公明党が求めている、施行から3年をメドに法律を見直す規定も盛り込むとしている。一方、野党側が一致して求めている企業団体献金の禁止は盛り込まず、パーティー券の購入者を公開する基準額を、現在の「20万円を超える」から「10万円を超える」に引き下げるなどとした法案の骨格は維持している。これに対し立憲民主党など野党側は、不十分な内容だと主張し、公明党も含めた各党が持ち帰った。政治資金規正法の改正に向けた与野党の修正協議。立憲民主党・泉代表は「企業団体献金廃止、連座制強化、制作活動費廃止、与党からしっかりと答えを」、日本維新の会・藤田幹事長は「全く改革の意思が見られない」、共産党・田村委員長は「強行すれば岸田政権も自民党も国民から完全に見放される」、国民民主党・玉木代表は「不十分な中身だと言わざるを得ない」とコメント。与野党の修正協議は、午後に再開されたが、野党側は企業団体献金の禁止を追加することなどを要求。自民党は引き続き修正案の内容を検討する考えを伝えた。与野党は、あす改めて協議することにしている。自民党・大野敬太郎氏は「何らかの前進はしたい」、公明党・中川康洋氏は「早い段階で党として結論を示したい」、立憲民主党・笠国対委員長代理は「採決なんてありえない」とコメント。
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