衆議院選挙から半月。当選した議員の喜びの陰で、多くの候補が涙を呑んだ。落選した候補たちは今、何をしているのか。日本維新の会の音喜多駿前政調会長は、朝から有権者への落選報告を行っていた。音喜多氏は、維新の公約を作り上げる立場の幹部だった。自身と党の更なる躍進を狙い、参院から転じ衆院選に東京1区から出馬したが、選挙戦終盤には批判のために集まった群衆に取り囲まれ、転倒させられるなどの妨害行為を受けた。結局、選挙は3位と惨敗。比例復活も果たせなかった。今は自称「素浪人」。選挙区内の約400か所に貼った政治活動用のポスターも、1軒ずつ訪ねては剥がしていく。大通りに面した一等地にある事務所も今年のうちに引き払う。妨害行為について、音喜多氏は「刑事・民事両面から司法に訴えて、しっかり刑罰に処してもらえるよう働きかけをしている」と述べた。音喜多氏には公設と私設、合わせて6人の秘書がいた。その就職先を探し、自らの収入も確保しなければならない。その後、コンサルタント会社の非常勤役員の職を得た音喜多氏。しかし政治活動は続けるということで、おととい、その姿は衆議院の議員会館にあった。維新では、落選するといったん「選挙区支部長」を自動的に解任されるシステムになっている。これからも維新での活動を続けたいのか、党の選挙対策本部が面談で確認する。そして今後、衆議院に再びチャレンジしたいのか来年の参議院選挙を目指すのかも問われた。来年の東京都議選に向けては、石丸伸二氏が新党を立ち上げる意向を示したが、音喜多氏は「石丸新党に行くことはありませんね」と述べ、これからも維新で活動していくという。
URL: https://o-ishin.jp/