きょうの東京株式市場。取り引き開始直後から輸出関連の銘柄などで売り注文が膨らみ、全面安の展開に。午前中、一時1300円以上値下がりし、取り引き時間中として、ことし最大の下げ幅を記録。終値でも900円以上値下がりした。きっかけとなったのは、急速に進む円高。日銀は、きのうの金融政策決定会合で追加の利上げに踏み切り、日銀・植田総裁が会見で「経済物価の上昇が見通しに沿って動けば、引き続き金利をあげていく考え」と述べ、さらなる利上げの可能性に言及。これを受けて円相場はきのう、一時1ドル149円台まで値上がりした。一方の米国。FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長は、「利下げは早ければ9月の会合で決定瀬れる可能性がある」と述べ、利下げの可能性に言及。このため日米の金利差の縮小が意識されてドルを売って円を買う動きが一段と強まり、円相場は一時1ドル148円まで値上がりした。金融アナリスト・大槻奈那さんは「今後の円相場について「1ドル140円〜145円程度で推移する可能性がある」としたうえで「落ち着いてくれば緩やかな円高であるかぎり、企業収益に対するマイナス影響は一定程度回避できる」と述べた。